人生のすべてを込めて

 

先日 ルチアーノ・パヴァロッティ

ドキュメンタリー映画

パヴァロッティ 太陽のテノール』(2019)

を観て

 

生前 彼と親交の深かった人々への

インタビューも興味深かったのですが

 

晩年のパヴァロッティの歌声について語った

U2 ボノの言葉が心に残りました

f:id:aeri-5:20210917132336j:plain

 

「誰かが言った

“全盛期の声とはまるで違う”

 

思ったね

“歌を何も分かってないな”

 

彼が素晴らしいのは歌を生きていたからだ

それは彼の歌声の中に表れている

 

挫折を重ねないと出せない声だ

それを世間が理解しないのは腹立たしい

 

有名な曲を歌う時

歌手は何を差し出す?

 

唯一差し出せるものは自分の人生だ

 

これまで生きてきた人生

犯した間違い

希望や欲望を

全部ひっくるめて歌にぶち込む」

 

 

AI(人工知能)の歌声よりも

生身の人間のそれが

より人の心を打つのは

 

儚くて不確かな自身の肉体を

楽器にしているから

 

考えてみれば

画家や作家 俳優 アスリートなどにも

同じことが言えるわけで

 

将来 AIに仕事を奪われてるというけれど

人間を感動させるのは やっぱり

同じ人間や動物や自然なんじゃないかな