今昔ワクチン接種

 

先週木曜の午後 1回目のワクチン接種でした

2時間後ぐらいからじわじわ腕の痛みと偏頭痛が出てきて

翌日まではしんどかったですが

時間の経過とともにぐんぐん回復

 

腕の痛みのひどい時は

タオルにくるんだ保冷材を患部に当てて

軽く冷やすと楽でした

 

おのれの体内の頑張りを見守る中で

(そういえばマリー・アントワネット

ルイ16世天然痘のワクチン接種について

母親に報告した手紙があったな)と思い出し

該当部分を拾い読みしました

 

 

マリー・アントワネットマリア・テレジア 秘密の往復書簡』より

 

マリー・アントワネットからマリア・テレジア

 マルリーにて、1774年6月27日

 先週の金曜日からこちらに参っております。陛下と二人の義弟、それにアルトワ伯夫人は、土曜日に種痘を受けました。しかしその後もみんな、日に少なくとも二度の散歩は欠かしておりません。陛下は三日のあいだ高い熱が出ましたが、一昨日になって発疹が出始めたと思ったら、熱はあっという間に下がり、今はもう全然ありません。痘痕はさほど残らないと思われます。今はまだ鼻の上と手首、そして胸に、それとわかる発疹がありますが、もう色も白っぽくなってきました。種痘はメスで四箇所に小さな傷をつけて行なわれましたが、その傷口はすでに十分に化膿し、医師たちはそれを見て、種痘は成功だったと申しております。ほかの方々はまだそこまでいっていません。でも発疹は出始めており、みんな元気です(以下略)。

 

 

マリア・テレジアからマリー・アントワネット

 シェーンブルンにて、1774年7月1日

 愛しい娘に

 陛下の症状はいかにと、私がどんなに気を揉んでいるか、想像がおつきでしょう。種痘は、息子三人と孫六人に受けさせたくらいですから、私も大いに賛成ですが、一方で大いに心配もしています。なにしろこの暑さですし、三人が同時になさったからです。陛下が種痘を受けるについて、大半の手紙はあなたの差し金だとしていますが、実際にはいっさいかかわりをもたなかったとのこと、本当に良かったと思います。そして、陛下が種痘をお受けになったことを、あなたが喜んでおいでなのは当然です。もし陛下が種痘をお受けにならなければ、あなたの心配はいかばかりであったかと想像しています。この決断によって陛下は、見上げたご気性のお方と称えられましょうが、同時にこの決断によって私たちの誰もが、陛下の貴いお命をめぐって不安におののいたのです。なぜならこのお命あってこそ、フランスならびにヨーロッパ全土にあまねき幸せをもたらすと期待される君主を、私たちは戴くことができるのですから。あなたにとっては今がまさに峠です。私は時の過ぎるのを刻一刻と数えながら待っています。と申しますのは、不慮の事故さえ起らなければ二週間ですべてが終わるからです(以下略)。

 

 

「医師たちも成功だと言っているし みんな元気ですよ」と

(心配させまいと?)軽やかに報告するアントワネットと

「油断は禁物 今が正念場です!」と緊張を崩さないマリア・テレジア

トーンの違いも面白いです

 

安全性に一抹の不安を抱えながらも

これが今できる最善の策!とワクチン接種・・・

今も昔も変わりありませんね

(高熱と発疹で 種痘の方が恐いか💦)

 

f:id:aeri-5:20210823143319j:plain
f:id:aeri-5:20210823143338j:plain